オオトモは自分の部屋にいた。将棋を指していた。
ひとりで指していた。
雁木囲いを矢倉でどうやって破るか、それを考えていた。
駒たちが自分の役割に徹し、捕虜にされ、恭順し、時には成り上がる。
「なんで王将の裏には何も書いてないの?」マィスルは言った。
無論、金も裏がないが、王が成ったら何になる?
それよりもマィスルはどこから入ってきた?
「自在天王」マィスルは言った。
何を言っているのだろうとオオトモは訝った。
そして、盤面に目を落とした。
「これ食えよ」マィスルは言った。
マィスルは海苔巻きをそっとオオトモに差し出した。
オオトモはそれを取ろうとしたが、マィスルは手を引っ込めてそれをかわした。
くそぅ、さっきから何なんだ。オオトモは狼狽した。辟易した。
これでは手が進まないではないか。盤面は1mmも動かずにそこに佇んでいる。
マィスルはしたり顔でそこに佇んでいる。
マィスルはオオトモをその目線に捕らえたまゝ海苔巻きを見せ付けるようにほおばった。
オオトモはとりあえず話しを合わせて、1つ摘んだら無視を決めこもうと思っていたが、
何故だか、くやしい。オオトモはその海苔巻きを取らずにはいられない。
オオトモは立ち上がるとマィスルに向き直りファイティングポーズをとった。
「いやだよーん」マィスルは言った。
なにが「いやだよーん」だ。オオトモはタッグしマィスルに突進した。
だが、マィスルはそれを颯爽とかわし海苔巻きで笛を吹き始めた。
なんてやつだ。
それに、なんで音がでるんだ?―――
そこで、オオトモは目が覚めた。
手を考えるうちに煮詰まってしまい、居眠りしていたようだ。
変な夢だったな、とオオトモはひとりごちた。
―――――――――――――――
とまぁ、オオトモが伝説の笛になる海苔巻きを探す旅にでかけるわけです。
そしてそれは夜の歓楽街にあるとかないとか、この海苔巻き(ロール)で
演奏する(プレイング)するゲームとか、もうどうでもいいですな。
その驚愕の結末はここでは、明かせないし、考えてもいません。
そして毎度のことですが、原著とはなんのつながりもありません。
0 件のコメント:
コメントを投稿